| 川路 |
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そういった先物感覚を、政治家も役所もマスコミも持って欲しい。だからといって、先物をやれというんじゃない。そういう感覚を持つことが、大切なんです。この感覚の違いが、ユダヤやアングロサクソンと日本との差だと思いますね。でも、先物の世界というのは、もともと日本で生まれているんですよ。 |
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| 大朏 |
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そうなんですか。 |
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| 川路 |
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ええ。大阪の米相場からスタートしたんです。今や世界一の先物取引所であるシカゴだって、原点は日本から学んだ。日本人は偉いんですよ。ところが、戦前のみならず戦後50年を経ても、投機だけが表にでてなにか胡散(うさん)臭いというイメージで見られてきた。でも、このままでは世界と闘ってゆけない。大学教育などで、先物についてしっかり学ばせるべきですね。でないと、ユダヤやアングロサクソンにうまく操縦されて、せっかく稼いだものを全部とられてしまう。バブルの時に債券から何から買って、結局、すべてアメリカの懐に落ちたんですから。 |
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| 大朏 |
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先物に胡散臭さがあるのは事実ですね。いわゆる農耕民族からはじまった日本の場合は、ものをつくることが一番偉いんだという考えがある。でも、これからは先物は胡散臭いものじゃなく、大変責任の重いもので、学校教育にまで取り入れないと生きていけないんだ、と人々を感化して、市民権を得ることが重要なんでしょうね。 |
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| 川路 |
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おっしゃる通りです。私は19年前に会社をつくったんですが、その前から、近い将来いつか必ず、垣根が取り払われて金融全体が一つになる時代がくる、とずっと言い続けてきました。 |
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| 大朏 |
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かねてから聞いてみたいと思っていたんですが、会長のところは、会長ご自身が相場をはって利益をだしていらっしゃるのか、あくまでも商品取引の仲介によって利益をだしていらっしゃるのか、つまり利益の源泉はどこにあるのですか? |
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| 川路 |
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あくまでも仲介ですね。会社が相場をはったら、会社自体もっていかれますよ。 |
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| 大朏 |
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ただし、やっても構わない? |
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| 川路 |
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もちろん、まったく問題ありません。 |
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| 大朏 |
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でも、あくまでも仲介に徹していらっしゃる。 |
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| 川路 |
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ええ。徹しないとお客さんどころじゃなくなりますからね。自分たちの会社が儲かることのみ考える会社になってしまう。会社によっては社員に自己張りさせているところもありますが、うちでは、自己張りをやれば厳罰に処します。 |
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| 大朏 |
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それが、一般社会に対する信用ですよね。結局、会社が自己張りをやったら、お客さんを乗せるだけ乗せておいて、先に逃げることができるわけですから。たぶん、株屋さんと呼ばれたのも、その不信感があったからだと思うんですよ。その辺を払拭できれば、いっぺんに信用に変わると思いますね。 |
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| 川路 |
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この世界がなぜ悪くとられてきたかと言いますと、利益を出した人は表沙汰にしないんですね。ところが損をした人は、それを表に言うから、そういう部分だけ強調される。例えば先物全体で言っても、結局、記事になるのは、どこどこ銀行が香港で莫大な損失をしたってことだけなんです。ヘッジしたお金でこれだけキープできましたという話は、絶対でない。マスコミが記事にするのは、大失敗ばかりなんです。 |
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| 大朏 |
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社員に自己張りはやらせない、とは言っても、明らかに儲かるとわかれば、誘惑にかられますわね。その辺り、社員教育はどんな心がけでやってらっしゃるの? |
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| 川路 |
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われわれは、長い間トンネルの中を歩んできたようなものです。あれは別
世界だ、あの世界はわからないと言われ続けてきた。でも私は、先物を理解できなかったらやれない時代が必ずくると信じてきました。一番底辺にいるわれわれが、証券、銀行、生保を逆に買収していくという時代がくるんだ、と。今から20年前にそんなことを言えば、「なんてホラ吹き」だと見られたでしょう。ところが、ようやくここ数年、証券だって銀行だって、能力があれば手にすることができる時代になりました。そういうことを、スタートの段階から社員に言うんです。おれたちがこの業界を変えるんだよ、株屋が証券業になったように、われわれが変えるんだよ、と。実は、金がはじめて先物市場に上場されたのは、ニューヨークなんですよ。その時、当時のシティーはバカにしていた。あんなものは、ペーパーゴールドで、世界の金の値段はシティーで決まるんだとね。ところが、一年もしないうちに逆転してしまった。そして、サッチャーさんが、ビッグバンを打ち出す寸前になって、伝統を重んじるイギリス人たちもようやく気付いたんです。昨年の春に久しぶりにロンドンに行ったら、取引所の活気がすごいんですよ。ニューヨークかシカゴか、というぐらい様変わりしている。その上、インド人やチャイニーズ、アジア系が、6割近い経済を握っているんです。たった10年で、これだけの変貌ですよ。あの伝統を重んじる貴族社会が、たった15年であそこまで変貌したことを考えると、日本もこれからどんどん変わるはずです。われわれは、300年に一度の大チャンスにめぐりあったんですよ。今までは手を上げたって相手にされなかったけれど、今ならできる。そのぐらい、世の中は変わってきている。私がスタート時から打ち出している「金融総合商社」にしたって、本当にお客様に喜んでもらえることを基軸にやれば実現できると思っています。 |